会社組織(All)と社員一人ひとり(One)との間に共創造(Co-Creation)が生まれる関係性(ルール設定と環境づくり)を構築していくことで、持続可能な組織のデザインを行っていく。
先行きの見えない混沌としたビジネス環境の中で、組織も人も根本的な変化を求められており、いかにしたら持続可能な組織運営が可能なのかが大きな課題となっている。戦後のビジネス環境においては、個人の価値基準は「物質的な充足」であったことから、給与や出世といった金銭的な対価と直接結びつく要因が社員をやる気にさせてきた。ところが高度成長期を経て物質的欲求が満たされてくると、現代では自尊心や家族愛といった「心の充足」を人々は求めるようになってきた。こうした価値基準においては、組織の都合に軸足を置いた単純な物差し(給与や人事や従来の福利厚生など)では社員の満足度を担保できないため、結果として社員の会社へのコミットメントは薄れ、それゆえに社員の能力も最大限発揮できない状況が生まれている。
一方、インターネットが普及した高度情報化社会では情報の拡散とコスト低下が起こり、その影響も相まってマーケットに多様化と複雑化が生じ、消費のスピードもこれまでになく増大している。そのようなマーケット状況に於いて、企業はこれまで以上に変化に素早く対応でき、尚かつ付加価値の高い商品やサービスを開発していける組織力が求められている。
多くの企業は、このように会社組織の内・外に根本的な問題を抱えているにも関わらず、高度成長期時代の古い経営パラダイムのまま組織運営しており、特に社員は組織の中でまるで機械の部品のように扱われているように感じ、それにより働くことへの意味を喪失し、その結果会社へのコミットメントも薄れ、モチベーションを失っている。組織人としての自分と、日常生活における自分との間のギャップが限界にまで達しているともいえよう。
では、21世紀のエクセレント・カンパニーへと変革、成長していくための鍵とは一体何であろうか。それは「クリエイティビティ」(創造性)である。市場の変化に対して柔軟な環境適応能力を持つクリエイティブな組織のあり方とはいかなるものなのか。いかにして社員の潜在的なクリエイティブ能力を引き出すことができるのか。会社組織はクリエイティビティのある社員が存分に能力を発揮できる環境を用意することに何よりもコストをかけるべきであり、また彼らのクリエイティビティが斬新なサービスや商品を生み出しマーケットをリードしていくことになると考える。そして、社員各々が職場において自分のクリエイティビティを発揮できていると自覚できたとき、真の意味で会社へのコミットメントが生まれ、その積み重ねによって組織全体の一体感が再構築されるであろう。それは、会社と社員が共に成長できる場として互いを尊重している空間が生まれることを意味している。
私たちオール・アズ・ワンは、会社組織(ALL)と社員一人ひとり(ONE)との間に共創造が生まれる関係性(ルール設定と環境づくり)を構築していくことで持続可能な組織のデザインを行い、可能性に溢れた社会を創造していくことに貢献していく。 |